家族葬・・・二十五菩薩来迎イメージ

家族葬を主導する僧侶

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家族葬(一日葬)は真心の葬儀です

日本の仏教では、人は亡くなると浄土や涅槃の境地といった、理想的世界に行くと考えられています。その行き先は、浄土宗や浄土真宗などの浄土系では阿弥陀仏の極楽浄土、日蓮宗では霊山浄土、浄土思想を持たない禅宗系では完全な涅槃など、様々ではありますが、いずれも、完全に安楽な仏様の世界です。これは、お釈迦様の入滅(亡くなること)を大般涅槃(偉大な悟り)というように、死こそ全ての執着から解放される完全な悟りであるという思想の流れと言えるかもしれません。

仏様の世界に行くためには、まず仏弟子とならなければいけません。そのために、枕経や通夜の中で、剃髪を行い、戒名を授与されるわけです。そして、仏弟子となった死者を、仏様の世界にしっかりと旅立たせるのが葬儀(家族葬)の第一の目的と言ってよいでしょう。葬儀(家族葬)の中で、導師である僧侶が、死者の霊前において、死者がこの世への執着を断ち切り、仏様の世界に迷わずに赴くように仏教の教えを説きます。これを「引導」と呼びます。「引導」作法を行なったとき、死者はこの世に別れを告げ、仏様の世界に向かうのです。最終宣告をしてあきらめさせるようなことを、俗に「引導を渡す」と言いますが、これは葬儀に由来する言葉なのです。


通常、「引導」作法を行なった後に、遺族・会葬者の焼香が行なわれます。明確な区別がされることはまれですが、「引導」までは宗教的な儀式としての「葬儀(家族葬)」であり、その後の焼香は、故人を偲びお別れをする「告別式」と分ける見方もあります。

「葬式仏教」と揶揄されることも多い日本の仏教ですが、一連の葬送儀礼は、民間習俗と仏教教義が融合して、長い年月をかけて育まれてきた豊かな文化。しっかりと葬儀(家族葬)の意味を僧俗が共有し、生者と死者(ほとけさま)との関係を築く場、遺族の心のケアの場として機能すれば、実りある「葬式仏教」となるでしょう。
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